生理中は太る、というのはよく耳にしますよね。
「せっかくダイエットしても、生理前に食べすぎて戻っちゃう…」
「お気に入りのパンツが入らなくなって、デートで着る予定だったのに最悪!」
なんて、女子にとって深刻な悩みです。
生理前~生理中は、痩せにくく太りやすい時期として知られていますが、
なぜそのようなことになるのでしょうか?また、実際に太りやすく痩せにくいのでしょうか?
実は、この点に『代謝』が大きく関わっているんです。
では、生理前と代謝との関係を見ていきましょう。
生理前に基礎代謝が上がるって本当?
生理前から生理中といった期間は、黄体期と呼ばれています。
この時期は、基礎体温が上昇する高温期になり基礎代謝がアップするのです。
ここで疑問が出てきますよね。基礎代謝上がるのなら、なぜ太りやすく痩せにくいといわれるのか?
もちろん、これも間違いではありません。では、どういうことなのか見ていきましょう。
生理前はなぜダイエットに不向きなのか
前述した通り、生理前の時期に基礎代謝は上がります。
しかし、太りやすく痩せにくいというのも間違いではないのです。
生理前には、エストロゲンという女性ホルモンの一種が一気に減少します。
エストロゲンの減少で、脂質の代謝低下やむくみ、イライラなどさまざまな症状が現れます。
PMS(月経前症候群)といわれるものですね。
こういったイライラ・不安定などにより、ストレスへの耐性も弱くなり、
ストレスホルモンをも呼ばれるコルチゾールの分泌が増える要因となるのです。
コルチゾールが与える影響とは
コルチゾールは、別名「ストレスホルモン」といわれるだけあって、ストレスを感じることで分泌が増えます。
つまり、生理前のストレスに弱い時期に食事制限や過度な運動などのダイエットをすると、ますますコルチゾールが分泌されるわけです。
食欲増大の要因の一つになる
このコルチゾールは、食欲を抑制してくれるレプチンというホルモンの分泌を邪魔してしまうのです。
生理前に食欲が増してしまうのは、このコルチゾールの影響もあるんですね。
脂質の代謝を抑制
また、過度のストレスを感じることによって脳が身体への危機を感じ、脂質の代謝を抑制してしまうこともあります。
成長ホルモンを阻害
筋肉増大に大きく影響する成長ホルモンの働きを阻害するため、筋肉量の低下に繋がってしまいます。
この筋肉量の低下が、基礎代謝の低下をまねき、太りやすい体質になってしまうのです。
黄体ホルモンの影響
排卵後の黄体ホルモン期になると、身体が妊娠とその継続ができる状態にするため、脂肪などの栄養分や水分を溜め込みます。その結果、水分代謝が悪くなり、溜まっている水分がむくみ・冷え、体重増加の原因となるのです。
また、ストレスが溜まりやすいこの時期は自律神経が優性になりやすく、身体が疲れやすく食欲も増大する傾向があり、太りやすい状態となります。
生理前の太りやすい時期を上手く乗り切ろう
生理前から生理中にかけての黄体期は、このようにさまざまな理由で太りやすい時期といえます。
この時期に、過度の食事制限や運動といった無理なダイエットをすると、かえって基礎代謝の低下を招きます。
この太りやすい時期は、無理にダイエットせず、次の点に注意して上手く乗り切ることをおすすめします。
水分代謝の低下の対処と注意点
- 適度な運動を取り入れて、水分の排出を促す
- カリウムの含有量が多いものを摂取して、水分代謝を促す
- むくみを気にして水分を控えすぎるのはNG
食欲増大への対処法
- 食事を小分けして空腹時間を減らす
甘いものが欲しくなったり、食欲増大することが多いこの時期は、空腹時間を減らし、食べ過ぎを防止しましょう。
血糖値の急上昇による脂肪の蓄えも防げるでしょう。
まとめ
生理前は、体温が上がるため、確かに基礎代謝は上がるといえるのですが、ホルモンバランスの影響で太りやすくなる要因も沢山抱えている時期です。
この時期は、ストレスを掛けるとさらに太りやすくなるのでダイエット中であっても、無理せず上手く乗り切るようにしましょう。
また、水分が体内に溜まることでむくみや体重増加に繋がるので、適度に運動して水分の排出を促すようにしてください。